DILI 予測モデリングソフトウエア DILIsym^®

DILIsym^® は、薬物性肝障害（DILI）のリスクを予測・解析するために開発された定量的システム毒性学（QST）ソフトウェアであり、新規化合物の肝毒性をマウス、ラット、イヌ、ヒトといった種において最小限の実験データから予測できるよう設計されています。

DILIsym^® は、DILI に関連する複数の肝毒性メカニズム（酸化ストレスによるミトコンドリア機能障害、直接的ミトコンドリア毒性、胆汁酸による肝細胞障害、胆管障害、脂肪毒性、壊死、アポトーシスなど）と、PBPK モデルに基づく化合物の暴露量、SimPops™ と呼ばれる仮想集団によって表現される個体差を組み合わせて構成されています。

さらに、肝細胞の再生などの生物学的な過程も考慮に入れ、すべての情報を統合的に評価することで、ALT、AST、ビリルビン、HMGB1、K18、SDH、Arg-1、miR-122DILI などのバイオマーカーの経時的な変化を予測し、薬物による肝細胞障害の可能性を定量的に示すことができます。

DILIsym^® には、45種類以上の薬物が、例示化合物（肝毒性に寄与する定量的な生化学的および細胞的関係を決定するためのデータを提供する）または検証化合物（DILIsym^® が臨床または前臨床結果を予測できることの検証）として、デフォルトの薬物パラメータファイルとして含まれています。